動画配信サービスの値上げはなぜ続く?各社の料金推移と乗り換えを判断するライン

動画配信サービス 値上げ VOD比較

※ 記事内に広告リンクを含みます。作品数・料金は執筆時点の各社公表値をもとにしています。

先に結論だけ。

動画配信サービスの値上げは、制作費と独占コンテンツの奪い合いが原因なので、これからも止まらない。乗り換えるかどうかは「月額 ÷ その月に観た本数」で出した1本あたり単価で決めるのが一番ブレない。目安は1本あたり400円。ここを超えたら、そのサービスはもう定額の意味がなくなってる。

自分は去年の年末、契約サービスを数えたら6つあった。合計で月7,000円超え。全部使ってるつもりだったのに、3ヶ月さかのぼって視聴履歴を数えたら、まったく起動してない月があるサービスが2つあった。それで一気見用の1本単価を計算する癖がついたんだわ。

動画配信サービス 値上げ

値上げが続く本当の理由は「オリジナル作品の殴り合い」

サービス側が意地悪で上げてるわけじゃない。構造の問題。

2010年代の動画配信は、映画会社やテレビ局から作品を借りてきて並べるビジネスだった。ところが各社がオリジナル作品を作り始めてから、コストの桁が変わった。1シーズンで数十億円かかる海外ドラマが当たり前になって、しかもそれを「うちだけで観られる」状態にしないと契約者が離れる。

ここに追い打ちをかけたのが、権利元の独立。ディズニーもワーナーも「自分のところで配信した方が儲かる」と気づいて、他社への作品供給を絞った。借りる側は仕入れ値が上がり、作る側は制作費が膨らむ。どっちに転んでも値上げ方向に押される。有料動画配信の利用がどこまで広がったかは、総務省の情報通信統計データベースで公表されている利用率の推移を見ると輪郭がつかめる。

広告付きプランは「実質値上げ」の顔違い

ここ数年で各社が広告付きの安いプランを増やしたけど、あれは値下げじゃない。従来プランの価格を上げつつ、下に安いプランを足して「選べます」という形にしてる。今まで払ってた金額のまま留まろうとすると、広告が入るか画質が落ちるかのどちらかを飲むことになる。

自分はNetflixの広告付きを1ヶ月だけ試した。映画1本に3〜4回入るくらいで、正直そこまで邪魔ではなかった。でも金曜の夜にビール開けて一気見するときの、あの没入がスパッと切れるのがどうにも耐えられなくて元に戻した。ここは完全に好みが分かれるところだと思う。

各社の料金と、直近で起きた動きを並べる

手元で契約履歴が残っているものを中心に、代表的なプランを並べた。金額は執筆時点の税込。改定が頻繁に入る領域なので、申し込む前に必ず各公式ページの最新表示を見てほしい。

サービス 月額(執筆時点・税込) 直近の動き 向いている人
Netflix 広告つき890円/スタンダード1,590円/プレミアム2,290円 広告つきプランを追加してプラン構成を再編 海外ドラマ・オリジナル映画が主食の人
U-NEXT 2,189円(毎月1,200ポイント付与) 1,990円から2,189円へ改定(2021年12月) 新作レンタルや電子書籍もまとめたい人
Amazonプライム 月600円/年5,900円 年4,900円→5,900円、月500円→600円(2023年8月)。その後、本編前後の広告表示を導入 配送特典ついでに観られればいい人
ABEMAプレミアム 1,080円前後 オリジナル制作を拡大しつつ、価格帯は低めを維持 アニメ最速配信と恋愛リアリティショー狙いの人
DMM TV 550円 後発で安値スタート。アニメ本数を継続的に追加 とにかく月額を抑えたいアニメ勢
Disney+ 1,000〜1,300円台(プランによる) プラン多層化と改定を実施 マーベル・スター・ウォーズを追う人

並べてみると分かるけど、上がり方には差がある。総合型で作品数が多いサービスほど上がりやすくて、ジャンル特化型は据え置き期間が長い。当然といえば当然で、全ジャンル揃えようとすると仕入れ額が青天井になるからね。

乗り換えラインは「1本あたり単価」で切る

「300円上がった、高い」で判断すると毎回もやもやして終わる。使うのは1つの式だけ。

月額 ÷ その月に観た本数(作品数ではなくエピソード数)= 1本あたり単価

基準は、単品レンタルの相場である400〜500円。ここを自分の単価が超えたら、そのサービスは「定額で得している状態」を外れてる。

実際に計算するとこうなる

  • 月額2,189円 ÷ 40話(アニメを毎日1〜2話)= 約55円。圧勝。値上げが500円来ても揺るがない
  • 月額1,590円 ÷ 12話(週末にドラマをまとめて)= 約133円。まだ余裕あり
  • 月額1,590円 ÷ 3本(映画をたまに)= 530円。もうレンタルの方が安い。ここが撤退ライン
  • 月額600円 ÷ 2本= 300円。安いサービスは本数が少なくても耐える。これが低価格帯の強さなんだわ

この計算で自分が痛かったのが、ある月の総合型サービス。仕事が詰まってて2話しか観てなくて、1本あたり1,000円超え。しかもその2話は他のサービスでも配信されてる作品だった。悔しさで表計算ソフトに月別の視聴本数を記録し始めたのが、今の管理方法のきっかけ。

値上げが来たときの3ステップ

  1. 直近3ヶ月の視聴本数を数える。 視聴履歴ページを見れば5分で終わる。記憶で判断しない、これが一番大事
  2. 値上げ後の月額で単価を出し直す。 400円を超えるなら候補入り
  3. 「そこでしか観られない作品」が今あるか確認する。 独占作品を追ってる最中なら、単価が高くても続ける価値はある。逆に追ってる作品がゼロなら即解約でいい

3番が抜けると失敗する。自分は単価だけ見て解約したサービスで、翌月に続編独占配信が来て入り直したことがある。再加入は無料期間が使えないので、まるまる損した。

使い方別・おすすめの組み合わせ

アニメ中心・とにかく本数を観る人

低価格のアニメ特化を主軸にして、総合型は観たい作品がある月だけ入る。この型なら、総合型がいくら値上げしても家計へのダメージはほぼゼロ。月の視聴本数が20話を超える人は、単価が勝手に下がるので値上げに強い。どのアニメ特化を軸に据えるかは、dアニメストア・DMM TV・U-NEXTを月額と作品数で比較した記事で本数と使い勝手を突き合わせると決めやすい。

アニメの最速配信と、そこでしか観られないオリジナル番組を両取りしたいなら、月額を抑えつつ本数が確保できるこのあたりが噛み合う。課金する価値があるかどうか迷うなら、ABEMAプレミアムと無料版の違いを検証したレビューで、有料化で外れる制限を先に確認しておくといい。

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1本の尺が長いぶん、月の本数は伸びにくい。単価が跳ねやすいタイプなので、契約は1つに絞ったほうがいい。2つ以上入るなら、片方は「観たい作品リストが3本たまったら1ヶ月だけ入る」という使い方に切り替える。

とにかく固定費を削りたい人

月600円前後のラインを常時1つだけ残して、他は都度契約。ここまで安いと、月2本観れば元が取れる。値上げのニュースを見るたびに落ち込む生活からは、これで抜けられる。常時残す1本をどちらにするかは、月額550円クラスのAmazonプライムビデオとDMM TVを両方契約して比べた記事が判断材料になる。

今夜の結論

値上げは各社の都合というより業界の構造なので、たぶんこれからも続く。だから毎回「高いなあ」と反応するのをやめて、判断の物差しを1つ持っておくほうが早い。

月額 ÷ 観た本数。400円を超えたら見直し、追ってる独占作品があるなら継続。これだけ。無料お試し期間があるサービスは、その期間に本数を数えてしまえば、継続するかどうかを終了前に決められる。試す前に3ヶ月分の視聴履歴を数えておくと、判断がさらに速くなるよ。

なお、ここに書いた金額や作品数は執筆時点のもので、感想は編集部の個人的な視聴体験に基づくものです。契約前には各サービスの公式ページで最新の料金とプラン内容を確認してほしい。

よくある質問

Q. 値上げの連絡が来たら、いつまでに解約すればいいですか?
A. 多くのサービスは次回請求日の前日までに解約すれば新料金は発生しない。ただし日割り返金がない場合がほとんどなので、請求日直後に解約すると1ヶ月ぶん無駄になる。請求日をカレンダーに入れておくのが確実。

Q. 一度解約したサービスに入り直すと、無料お試しはまた使えますか?
A. 基本的には初回のみで、再加入では使えないことが多い。同じアカウントで戻る場合はまず適用されないと思っておいたほうがいい。条件はサービスごとに違うので、解約前に規約を見ておくといい。

Q. 広告付きプランに下げると画質や機能は落ちますか?
A. サービスによる。広告が入るだけで画質は同じところもあれば、同時視聴数やダウンロード機能に制限がつくところもある。スマホ中心なら気にならないことが多いけど、テレビの大画面で観るなら画質の上限は先に確認したほうがいい。

Q. 結局、契約はいくつまでが適正ですか?
A. 本数で決まる。1つのサービスで月10話以上観るなら複数持っても単価は保てるけど、合計で月5本しか観ないなら1つで十分。数ではなく、全契約の合計金額 ÷ 総視聴本数で見ると答えが出る。

※配信・販売状況や料金、見放題の対象は変更される場合があります。最新情報は各公式サービスでご確認ください。本記事は執筆時点の情報と個人の見解に基づくものです。

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